廬山雲霧茶とはー特徴・定義・産地・製法・淹れ方・飲み方

廬山雲霧茶(ろざんうんむちゃ)

<廬山雲霧茶>
読み : ろざんうんむちゃ
中文 : 庐山云雾茶 lú shān yún wù chá
茶類 : 緑茶(炒青緑茶)
産地 : 江西省九江市 ※地理的表示産品
品種 : 在来種および在来種より選抜された優良品種など
時期 : 3月下旬~5月上旬
茶器 : グラス、蓋碗などを推奨

 

世界遺産の廬山で育まれる名茶

廬山雲霧茶は世界遺産に選ばれている江西省九江市の廬山周辺で生産されている緑茶です。
廬山の独特の気候で育まれるこのお茶は、厚みのある味わいが印象的なお茶です。

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あるきち

廬山は茶産地としての歴史は古くて、宋の時代には献上茶を産していた場所です。霧も多く、味わいの深いお茶の産地です。日本ではあまり見かけないお茶なんですけどね。

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わかば

廬山というのは、聞いたことがあるようなないような・・・

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フーマオ

”老師”がいるところよ

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わかば

ろうし???

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あるきち

それ、知っている人は、かなり限られるよ。

 

廬山雲霧茶の定義

廬山雲霧茶は、中国の地理的表示(GI)産品として登録されています。
その定義書による、製品の定義は以下の通りです。

地理的表示製品保護範囲内(後述)で、当地の群体茶樹品種あるいは良好な適性を持った優良品種を繁殖、栽培し、独特の技術によって製造されたもので、“乾茶緑潤、湯色緑亮、香高味醇”を主要品質特性とした緑茶。

国家標準『地理的表示製品 廬山雲霧茶』 GB/T 21003-2007 より

茶樹品種については、群体茶樹品種、つまり在来種か廬山雲霧茶に向いているとされる品種を用いることになっています。
特徴としては、”乾燥した茶葉の色は緑で艶があり、茶水の色は明るい緑色で、香りが高くて味に厚みがある”というものになっています。

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あるきち

特徴に書かれている通り、廬山雲霧茶は比較的色の濃い緑色をしていて、お茶の水色もやや緑寄り。それで香りは釜炒りらしい香ばしさがあり、味わいはしっかりとしていて、結構強めのお茶だと思います。ちょっと年輩の方が好みそうな、玄人好みな印象の中国緑茶だね。

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わかば

玄人好みってところがなかなか良いですね。ちょっと魅力的。

 

廬山雲霧茶の産地

廬山雲霧茶は地理的表示産品であるため、原産地の保護区域がきちんと定められています。
定義書には、以下のように記載されています。

廬山雲霧茶の保護範囲は、九江市の廬山風景区、廬山区(現在の濂渓区)の海会鎮、威家鎮、虞家河郷、蓮花鎮、五里郷、賽陽鎮、姑塘鎮、新港鎮、星子県(現在の廬山市)の東牯山林場、温泉鎮、白鹿鎮、九江県(現在の柴桑区)の岷山郷。

国家標準『地理的表示製品 廬山雲霧茶』 GB/T 21003-2007 より

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あるきち

基本的には廬山の山とその周辺というイメージですね。霧が出てくると幻想的な場所です。

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わかば

本当に山あいの村という感じですね。環境がよさそう。

 

廬山雲霧茶の製法

廬山雲霧茶は、釜炒りで殺青(さっせい)し、釜炒りで乾燥させる、炒青(しょうせい)緑茶と呼ばれるタイプの緑茶です。

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あるきち

最初に攤放(たんほう)といって、冷暗所で茶葉を数時間置いて水分を少し飛ばしてから、高温の釜で炒り、酵素を破壊します(殺青)。そのあとに一度茶葉を冷ましてから、揉捻を行います。この時、産毛が残るよう、あまり力を入れずに行います。そのあと、もう一度、釜で炒って乾燥を行い、水分が大分抜けたところで形を整えながら、産毛を逆立てていきます。もう一度、釜に入れて乾燥し、水分が6%前後にまで落ちたら完成です。

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わかば

釜炒りの工程が多くて、香ばしさもありそうなお茶ですね。

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あるきち

香りもあるし、味も濃厚というのは珍しいかもね。早めに摘んだお茶などは産毛が多くて、緑と白のコントラストが綺麗なお茶です。

 

廬山雲霧茶の特徴

ここまで書いてきた廬山雲霧茶の特徴をまとめると、

・廬山独特の気候・土壌により、味わいがしっかりした濃厚なお茶。
・釜炒りで乾燥した炒青緑茶なので、香ばしさのある緑茶。
・グレードの高いものは、産毛もあり、緑と白のコントラストが綺麗。

ということになります。

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あるきち

廬山雲霧茶は、味わいの濃厚さという点では、ちょっと他には無い魅力があるので、見つけたらぜひ飲んで欲しいお茶ですね。

 

廬山雲霧茶の淹れ方・飲み方

廬山雲霧茶は、緑色の茶葉が綺麗な形で戻り、目でも楽しめるお茶です。
そうした姿を愛でられるよう、

・ガラスの器(グラス、ピッチャー)
・白磁の蓋碗

などを使うと、より映えるのではないかと思います。

今回はグラスを用いた入れ方をご紹介します。
茶葉を器の底がうっすら隠れるぐらい(グラスの大きさにもよりますが1~2g程度)に入れ、お湯(80~90℃)を茶葉がひたひたになる程度にほんの少し注ぎます。
お湯を吸った茶葉から、お茶の香りがふわっと立ちのぼりますので、その香りを少し楽しみながら、グラスを少し傾けたり回したりしながら、茶葉とお湯を馴染ませます。

その後で、お湯をグラスに8分目ぐらいまで注ぎます。

お湯を注ぐと、茶葉が浮いた状態になっていると思います。
最初は少し息をフーフー吹きかけながら、茶葉を除け、少しずつ飲んでいきます。

お湯が半分ぐらいまで減ってきたら、差し湯をします。
以後、だいたい、カップの3分の1ぐらいまで飲んだら差し湯をしていくようにすれば、味がなくなるまで飲むことができます。

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フーマオ

廬山雲霧茶は味わいが少し濃厚なので、最初は少なめの茶葉で試してみると良いと思うよ!

 

廬山雲霧茶の保存

廬山雲霧茶は緑茶なので、フレッシュなうちに飲み切りたいお茶です。
開封したら、できるだけ早く飲み切るのが、緑茶を美味しく飲むコツです。
一度開封した袋は、できるだけ中の空気を抜いた上で、きちんと密閉し、直射日光の当たらない冷暗所に保存しましょう。

長期保存したい場合は、封を切らない状態にして冷蔵庫や冷凍庫に入れておくと、色や味を比較的長く保つことが出来ます。
ただし、冷蔵庫や冷凍庫に入れたお茶は一度出したら、冷蔵庫・冷凍庫には戻さない方が良いです。
結露が起こって、お茶が台無しになることも多いからです。また、においの強いもののそばには置かないようにしましょう。

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あるきち

廬山雲霧茶は茶葉が割と崩れやすいので、缶に入れたりした方が良いかもしれないですね。一度開封したお茶は劣化しやすいので、早めに飲み切ることをお薦めします。

 

廬山雲霧茶の山間部で育つお茶は、茶摘みの時期が少し遅く、他産地の新茶が出回って一段落した頃に出てきます。
そうしたものを見つけたら、ぜひ飲んでみてください。

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